サバイバルー2


●漂流6日、奇跡の生還=185キロ沖合いで救助-マレーシア
 【クアラルンプール4日時事】「アチェから流されてきました」-。インドネシア・スマトラ島沖の地震で大津波にのまれた同国バンダアチェ郊外に住む主婦が6日間にわたって海上を漂流した後、沖合185キロメートルでマレーシア漁船に救助され、奇跡的に生還した。
 4日付の英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズによると、救助された主婦はマラワティさん(23)。マラワティさんは海岸近くの自宅で地震に遭い、近所のモスク(イスラム礼拝所)に夫と避難しようとした瞬間、大津波にさらわれた。その後、長さ1メートルのヤシの木につかまり、海上を漂流。海面に浮かんでいた即席めんを食べるなどして飢えをしのいだ。
 津波発生から5日後の12月31日、アンダマン海でマグロ漁を終えて帰還途中だったマレーシア・ペナン島の漁船「宏翔8号」(45トン)が必死に手を振るマラワティさんを発見して救助。今年1月3日午後に同島に到着した。足にけがをしている程度で命に別条はないというが、一緒に津波にのまれた夫の行方は分かっていない。 (時事通信)
●古い言い伝え、島民救う=「水引いたら逃げよ」-スマトラ沖地震・インドネシア
 【ジャカルタ3日時事】インドネシアのスマトラ島沖地震で震源からわずか60キロに位置する同国シムル島では、住民約6万5000人のうち津波による死者は、3日までに6人にとどまっている。1907年に大津波を体験し、「海水が引いたら高台に逃げろ」という教訓が伝統的な教えとして住民の間に語り継がれていたからだという。
 島民のユスマンさんは地元メディアに対し、「海水が引いたら次には必ず大きな波が来る、という教えが昔からある。これをわれわれは『スモン』と呼んでいる」と話した。住民らはこの言い伝えに従い、水が引いた時、すぐに丘へ避難したという。 (時事通信)