賛美歌の声高々に、式は粛々と進んだ。
花吹雪をあび、マストにセールを巻きつけたまま、何本でも入りそうな『長いリムジン』に乗りこんだ新郎新婦は、芦ノ湖湖畔の緑の道へショート・クルーズに出かけた。
外は曇り空、広間では来客の親戚たちが、三々五々集い、笑顔いっぱいで歓談が進む。
『WELCOME TO THE HAPPY WEDDING』
と、書かれた自作パンの大きな飾りが目を引く『披露宴』の自席に着いた人たちから、小さなざわめきが起こった。
各テーブル席におかれた『名前札』の裏側に、各々に向け、短い『コトバ』が添えられていたのだ。
パパへ
今まで本当にありがとう。
パパの子に生まれて、ヨットに乗れたり、キャンプしたり、
いろんな所に行けて、いろんなことができて、本当に幸せだったよ。
小倉家に生まれてよかったって、よく思った。
パパの周りには人がいっぱい集まってきて、本当にすごいなあと思う。
これからは、誠ともども宜しくね。
ママのことも大切にね!
来年は一緒にモスに乗れるといーな。
2005・10・22 紫帆
ママへ
今まで本当にありがとう。
ママの子に生まれて、いつも信じてもらえていて、すごい幸せだったよ。
今まで、いろんなところでいろんなことをしたけど、
これからも皆で遊びに行こうね。
ママの人を見る目と、自分の意見を強くもっているところは、すごいと思う。
そんな、強い人になりたいな。
小倉じゃなくなちゃうけど、
これからも宜しくお願いします。
今度料理を習いに行くね。
2005・10・22 紫帆
千紗へ
今日はカメラマンありがとう!
まあ、・・・・・
続きというか、本文(花嫁の父)に興味のある人は、『チサ』から転送してもらってください。
これからも『よろしく』&『ありがとう』