貧血が話題になっていますが、ちょっと一言。
通常、そこそこ健康な男性であれば極端な偏食か極度のダイエットをしていない限り鉄分が欠乏して貧血というのは稀です。ヘモグロビンが少ないということですが、どの程度少ないのでしょうか? また、ヘマトクリットと赤血球数はどうでしょうか?赤血球が大きいか小さいか(MCVという単位でも結果が記されているはずです)でもある程度原因が判ります。ヘモグロビンが低いのが最近起こったことなのか、それとも高校、大学時代からいつも低かったのか、が特に大切です。貧血の程度にもよりますが、最近の出来事とすれば、少し原因を調べた方が良いかもしれません。
これだけだと健康相談になってしまうので、体育会系の皆さんに興味のある小話をひとつ。Endurance系の競技(マラソン、ロード自転車レースなど)ではある程度以上のレベルになると心肺機能が決定的です。北欧のある世界的なマラソンランナーの家系では赤血球の数を増やすエリスロポエチンというホルモンの受容体に変異があるため、通常より赤血球の数が多いことが報告されています。プライバシーの問題があるので現実には難しいかもしれませんが、世界的なマラソンランナーを育成しようと思ったら、こういった遺伝的な変異を持っている人を集めて集中的にトレーニングすることは有効だと思います。
世界的なディンギーセイラーを養成するにはどのような遺伝子に着目すれば良いと思いますか? いくら練習してもスピードが上がらないあなた(私?)。遺伝子のせいですからご安心ください。